高周波誘導加熱と誘電加熱の要点を簡明に説明 Vol.7は高周波加熱とはなんだ

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電磁調理器(IH)や電子レンジと高周波加熱

高周波加熱とは?

 ♦電磁調理器( IHヒータ) や電子レンジとは同じ原理に基づく加熱方法
 ♦電波領域(3kHz~3GHz)の電力を使用し、通常の交流電力(50又は60Hz)とは異なる加熱方法ができる事を利用
 ♦使用する周波数領域により、「低周波加熱」、「中周波加熱」、「高周波加熱」、「マイクロ波加熱」などと称すこともある

チョット一言
  〇高周波加熱とは、ラジオ、テレビや携帯電話などの通信にも利用されている電波と略同じ帯域の周波数の交流電力を利用した物質の加熱方法。一般的な商用電力(50/60Hz)の1,000倍から10,000倍の高い周波数を使う。
 〇 高い周波数の電力を使用する事で、商用電力とは異なる物質の加熱が出来る
 〇一般的に、電波(電磁波の1種)とはアンテナなどを通じて空中に飛び出した電子の波で、電界と磁界が対になって空中を伝わる横波。
 音波や海の波は、空気や水などの媒質を通じて振動がつたわってゆく縦波

電磁調理器は誘導加熱、電子レンジは誘電加熱

電磁調理器は誘導加熱
現象:
 電磁調理器の上に金属製の容器を乗せると、ヒータやガスが無いのに容器が加熱される
理由:
 耐熱ガラスの下に置かれたコイル状電線から発生した磁界の力で、金属容器に大きな電気が流れて容器が発熱

  コイル状電線に高い周波数の電流(交流)を流すと、コイル周辺に磁界が発生。この磁界で、近接する金属表面に誘導電流が流れて、金属が発熱する。

電子レンジは誘電加熱
現象:
 電子レンジ内にはヒータやガスが無いのに、容器内の牛乳や食品だけが加熱される
理由:
 磁器やプラスチック容器を透過した電波で、牛乳や食品の分子が(+)と(-)の激しい運動を起こして発熱

   強い電波(電界と磁界)の極性(+,-)の変化が、水や食品などの分子(+,-)の激しい運動を起こし、分子間運動で発熱する


誘導加熱/誘電加熱・・どちらの場合でも、材料に触れる事なく加熱が出来る!! これが最大の特徴


参考:
 ♦電気炊飯器は、ヒータ線の熱で金属製お釜を加熱する。(ヒータ部とお釜が接触する必要がある)
 ♦ IH炊飯器は、内蔵したコイルからの磁界でお釜を加熱する。(コイル部とお釜は接触していない)
 ♦電気オーブンは、内蔵したヒータ線の発熱からの輻射熱で加熱する(遠赤外線も同じ)
 ♦電子レンジ(マイクロ波オーブン)は、電界の変化で水などを加熱する(基本的に容器は発熱しない)

チョット一言
 〇誘導加熱や誘電加熱は、産業用の加熱装置として非常に長い実用の歴史があります。IHヒータや電子レンジが家庭用として実用化されてから、この加熱方法は非常に一般的になりました。尚、IHヒータはInduction Heating(誘導加熱)の略称です。
 〇家電製品としてのIHヒータや電子レンジは、使う範囲が限定されており、大量生産で、非常に安価に製造、販売されている。反面、産業用は多様な目的と厳しい使用条件により少量多品種となり、高価になる傾向がある。

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